まず、正面を決めます。通常は背丈の低い枝が正面となるようにデザインされています。背の低い幹から、中心から外側に曲がるように1本ずつ曲げて調整します。シーグレープの場合は、外に曲げたら、内側に曲げ戻し、上部が真っ直ぐ上に伸びるようにすると美しく見えます。外に曲げすぎると、上部の枝が倒れてきてしまうので、注意してください。

中心から外側に曲げると、バランスよくデザインできます。両手を使って、イメージしている部分が曲がるように。

枝分かれ部分が閉じていると、自然に見えないので、枝分かれ部分はひとつひとつ広げていきます。他の枝や葉にぶつからないように１本ずつ曲げて広げていきます。どうしても枝と枝がぶつかってしまう場合は、どちらかを表側に折ったり、裏側に折り返したり、ぶつからないようにすると素敵なフォルムに見えます。

枝分かれ部分からそれぞれの枝を広げていきますが、広げすぎて、下向きになっている枝があると、不自然だったり元気がない姿に見えてしまいます。広げた後は、枝の先、若葉が天を求めて上向きに成長するようにすると本物のような姿に見えます。

葉が横を向いたり、裏側を向いてしまっていると、不自然だったり元気がないように見えます。葉は差し込み式なので、抜いて好みの角度に刺し直して調整します。抜けやすい場合は、ボンドやのり、接着剤で固定してください。

葉の向きがバラバラだったり、裏側がたくさん見えていると、ボリュームが少なく見えてしまいます。飾る場所が決まっている場合は、眺める位置から見て、きれいに葉が見えるように、１枚ずつ葉の表がたくさん見えるように角度を調整すると、ボリュームが多く、また 元気な姿に見えます。逆に、葉の裏側がたくさん見えていたりすると、ボリュームが少なく、元気に見えないので、必ず 葉の表情を意識しながら調整しましょう。

本物の元気は葉っぱは上向きに元気よく伸びるのですが、それを真似すると葉の裏側ばかりが見えてしまい、美しく見えません。そこで、葉に丸みを帯びさせて、表面がたくさん見えるように微調整をします。葉の葉脈には針金が入っていないので、調整はできないのですが、デザインする際は、葉が１枚ずつ丸みを帯びるように撫でるように曲げていきます。曲げる前と後ではそんなに変化は感じられないかもしれませんが、ほんの少し丸みを帯びるだけで、かなり印象が変わってきます。すべての葉っぱを調整することができない場合は、正面にある、一番目をひく葉だけでも、丸みを帯びさせるだけで、全体の印象が変わり、バランス良く、自然に見えます。

今回は、こちらのデザインで商品の撮影を進めていきました。スリムに飾れるデザインに。でももっと広げることができます。次に。

かなり広がりました。葉が１枚ずつ見えるようになりました。枝と枝が被らないようにしながら大きく広げたので、余白も大きくなりましたが、優雅な印象です。これ以上広げることもできますが、余白や隙間が多くなり、ボリュームが少なく見えてしまうので、お好みで調整してみてください。